スプレッドシートで見やすいサマリシートを作る8つのポイント

データはビジネスの鍵となる要素ですが、そのデータを効果的に可視化して整理するスキルも同様に重要です。特にスプレッドシートは、馴染みやすく手軽に触れるため多くのビジネスシーンで活用されています。この記事では、多くの人々がスプレッドシートで遭遇する問題を解決できるよう、具体的な方法とその理由を実際のスプレッドシートのスクリーンショットを交えて解説します。

先頭の1行、2列は空白であけておく

スプレッドシートの最初の1行と2列を空白にすることで、全体的に見やすくなります。この配置がもたらす利点は多いです。第一に、情報が密集することを防ぎ、見栄えが良くなることです。第二に、左端にチェックマークをつける列を一時的に作りたい場合などに、空いた列を使うことができます。前もってスペースを確保することの何かと便利な場面があります。
また、先頭2列は、デフォルトの幅だとスペースを取り過ぎてしまうため、サイズを15くらいに小さくしておくと良いです。下記がイメージです。通常色を塗りつぶしはしませんが、該当箇所がわかりやすいように色をつけてみました。
ピンク塗りつぶしの箇所を空白であけておく
ピンク塗りつぶしの箇所を空白であけておく

見出しの行は濃紺、白文字で目立たせる

見出し行には色を使うことで、データの構造を一目瞭然とさせる効果があります。特に、濃紺と白の配色は個人的には見やすく、好んで使っています。人によっては黒背景に白文字を使うケースもあります。好みに応じて設定してみてください。

月別、四半期別、半期別に集計する

データを月別、四半期別、半期別などで集計することは、多くのビジネスシーンで一般的です。特に、時間軸に沿ったデータの動きを把握するためには、このような集計方法が有効です。具体的な期間での売上の動きやトレンドの変化を分かりやすく可視化することで、意思決定の材料となります。また補足ですが、文字を中央揃えにしたり列の幅を調整したりすると良いです。
 
 

項目名は列で階層構造にする

項目名を列で階層構造にすることにより、データの整理と可視化が容易になります。具体的には、「売上」の下に「製品A」「製品B」のように項目名を分類すると、読み手はその階層構造から直感的にデータの関係性を理解できます。例えば「売上」の下に「A事業部」「B事業部」があり、各事業部の下に製品があるような場合でも、同じように階層を作っていけば良いです。また、階層を作る際に列の幅は適宜小さくしておくと見やすくなります。(下のスプレッドシートでは列の幅を15にしています)
 

単位を記載する列を作成する

データ表に単位の列を設定することで、データの種類や意味が一目でわかり、解釈の誤りを避けることができます。特に金額や数量、時間など、複数の単位が混在する場合にはこの列が役立ちます。読み手は一目で数値の意味を理解でき、データ解釈の正確性が保たれます。なお金額の単位は、通常「円」「千円」「百万円」を使うことが多く、百万円の場合は英語の頭文字をとって「M」と表記することもあります。

更新日を見やすいところに記載する

更新日はスプレッドシート管理において非常に重要な要素です。これをしっかりと目立つ位置に設置することで、データの新旧がすぐに判断できます。一般的には、シートの左上か右上に配置することが多いです。この位置にする理由は、多くの人が目を通す場所であるため、一瞬で更新日を確認できるからです。

メモで補足説明

メモ機能を使って補足情報を付けることは、データの理解を深める上で非常に有効です。特に項目名の定義がわかりづらい場合や一見して意味が不明瞭なデータに対して、その背景や意味を簡潔に説明できます。これによって、多くの人がデータを正確に解釈する確率が上がります。

シートを保護する

スプレッドシートには誤ってデータを削除したり、書き換えてしまうリスクが常にあります。このようなミスを防ぐためには、シートを保護する機能を利用することが推奨されます。特定のセルや範囲だけを編集可能にして、他は保護する設定も可能です。これにより、データの一貫性と正確性が維持されるでしょう。意図せず間違ってデータを消してしまう、といったリスクが無くなります。

最後に

サマリのシートは全体の状況を把握するのに不可欠です。この記事では、スプレッドシートでのサマリシート作成において注意すべき8つのポイントを紹介しました。上記のスクリーンショットには数字が入っていませんが、フォーマットの基本は押さえられています。売上以外の項目は下に足していけば良いでしょう。実際に数字を集計したりさらに深掘りしたフォーマット作りこみの方法は、別の記事を合わせて参考にしてみてください。
 
 
 

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